りんごとみかん

ゆるオタクのひとりごと

劇シャイ 舞台版ブラシャ 感想

劇団シャイニング from うたの☆プリンスさまっ♪ 「BLOODY SHADOWS」大千秋楽おめでとうございます!数日経ってしまったけど、全14公演本当におつかれさまでした。無事に笑顔で終えられて嬉しいです。大変な中、素敵な作品をこうして最後まで届けてくれてありがとうございました。

 

配信も決定しました〜!嬉しい!12/1からです!楽しみにしてる。

 

前回の感想に書いていないところを主に。良かったところとほんのちょっと思うところ。

 

全体的なお話について

割と賛否両論あると思う。特に今回は後日談と謳っていたしブラシャは原作人気も高いから(本当におたくはバンパイアとか好きなので)期待値も高かったんじゃないかなと思う。わたしは暗めのお話好きだしハピエン至上主義みたいなところもないのですんなり受け入れられたけど、そういうのダメな人には向かなかったのかもしれないなぁと思った。期待が高ければギャップは大きいしね。

原作の最後ではマサフェリーが闇に身を捧げることが彼女とウォーレンを救う道だと信じて選択して、ウォーレンだって止めたけど受け入れて3人は旅立ったんだよね。その後には希望の未来が待っているのだと、少なくともわたしはそう思っていた。でも蓋を開けてみれば彼女は幸せになんかなれていなかったし生き残ってみんなが幸せに暮らす未来は見つけることができなかった。これはあまりにも悲しい。だけど信じた道に希望がないと目の当たりにしたマサフェリーが、それでも諦めずに「救い」だと言える答えを見つけたのがわたしは嬉しかった。選ぶ道を変えようが、それが滅びという極論的な道だろうが、彼自身が決めたことに変わりはないと思うから。マサフェリーはいつだって前を向いてほしい。

そしてそれを信じ続けたのがウォーレンなのも嬉しかった。いつだって彼はマサフェリーの味方であって欲しい。間違ってることはきちんと正して、そして隣を歩く友達。少なくともかけがえの無い友を失わずに済んだのだから、闇に身を捧げたのだって全く無意味ではなかったのだと思えた。

今回のお話が何故こんなに原作に寄り添っているように思えるかというと、主人公(マサフェリーの婚約者)の存在が確定していてみんながその話をしているから、なのかな。ポラリスからのシアシャイシリーズ舞台版において原作の主人公の話が出てきたことって一度もなかった。寧ろ別のオリジナルキャラクターに部分的に置き換えるような形で話が作られていて、主人公と出会わずオリキャラたちと出会った別の世界線の話、と認識していた。だから明らかに原作の続きであるブラシャはそういう意味で全く新しいものだった。シリーズの最後に新しいことをしてくるの、とても良いです。

うたプリ自体のイメージは(アニメはギャグ要素強めの)ラブコメファンタジーって感じだけど、彼らが演じるお話には救われないものもある。誰に視点を置くかで救いがあるかないか、見方が変わるのが面白いなぁと思う。ある意味ではハピエンとも言えなくもないじゃんという構成大好き。(推しが救われない話は辛いけど、それもわたしは好きです)だから今回のブラシャもわたしは大好きでした。本人に起こったことですって言われると辛いけど(当て書きで生い立ちはなぞられるけど)演じている役だからそこは別物だし多分どんなバッドエンドでもお話として面白かったらわたしは受け入れられると思った。ポラリスの感想でも書いたけど、うたプリなんだけどいろんなジャンルの物語に触れられるのはすごく楽しいです。

 

パンフレット

写真の2枚目、3人の目線がとてもよいです。マサフェリーは上を見上げて、ウォーレンはマサフェリーを見て、アイレスはウォーレンを見る。気持ちの向き方を表してくれているな〜と。毎回思うけどパンフレットの最後のページ最高なのでありがとうの気持ち。大好き。

 

マサフェリー

解釈一致本当にありがとうございました。優しい声と表情が大好きでした。

ウォーレンと2人で話すときはちょっぴり気弱そうなんだよね。昔の俺は気が弱くて、と語りますが、2人になるとその頃の自分に戻れているのかな。人間だった頃の気持ちを忘れずにいられるのもきっとこのおかげ。気が弱かった割にはバンパイアのアイレスにも臆することなく接するので肝は座ってるんでしょうね。むしろ対人間の方が怖かったりしてね。

あとすんごく綺麗なお顔なんだけど戦闘シーンの力んだお顔は武士じゃん…となる。そうなんだよね、武士なんですよね、彼…。あれで大正解だと思います。全力でやってくれて感謝しかない。ホメロスさまの首元に噛み付いたシーン、めちゃめちゃ大胆な行動に出たな、と思うのですがその前にジョナサンたちのお父さんがテオドールの血を吸って力を奪ったのをヒントにしているのかなと思うと、なるほどね!となる。

ジョナサンの友達のふりをするところでウォーレンが友達って言い出したとき額に手を当てる仕草も好きだしマサフェリーの「友達」が言い慣れていない感も大好きだった。困ったようにウォーレンを見るの可愛い。「友達……として?」のときの仕草、はじめの頃は普通に手を差し出してるだけだったはずなのに、だんだん変わっていったあの動きはいったい何?かわいいです。

 

ウォーレン

「病める時も健やかなる時もなくとも、たまには君を笑わせると誓うからさ」この台詞がベストオブ好きウォーレンだったかもしれない。声が優しいんだよな〜!うわわわわウォーレンにこんなこと言われたら惚れてしまうが?!(誰が?)永遠の誓いという意味で結婚式の台詞をもじっているのかと思うんだけど、バンパイアなのですでに死んでいるので、病める時も健やかなる時もないんだよね。めっちゃ良!です。マサフェリーがバンパイアになるときもこの誓いがあったからバンパイアのための儀式的なものなのかなぁ。キミの片割れとして寄り添ってあげる、そう誓い合ったのに自分に背を向けたウォーレンは、アイレスにとって誓いを破ったも同然。そりゃああれだけ激昂しますね。アイレスの「ただの暇つぶし」というのは、そう前提として一線を引いておかないと失った時の悲しみが大きくなるからという自己防衛なんだよなぁ。ウォーレンにとってはどっちが大事とかじゃなくてどっちも大事なんだよね。人間を殺そうとするアイレスに一緒にはいられないと言ったり、マサフェリーに自分勝手だと怒ったり、相手を思って直して欲しいから伝えるってなかなか難しいこと。あの自己中ちゃんたちにはウォーレンが絶対に必要だった。ウォーレンって改めて本当に素敵でかっこいい人なのだと思い知らされた。

 

アイレス

う〜〜〜ん、やっぱりお人形さんだったのかな…?と思ってしまうくらい最高すぎた。汗かかないタイプなのかな、動き回ってみんな汗だくの中涼しい顔されていると、アイレスだ…!となってしまうよ。初めにジョナサンを殺そうとしたときの怖いお顔と演技好きだった。アイレスの機嫌が直ったら、ってウォーレンが言っていたのであれは不機嫌モードだったんだよね。多分たまにあんな風に不機嫌モードに入るんだと思うんだけど、マサフェリーへの嫉妬でそうなっちゃう重たい愛、かわいい。ホメロスさまやテオドールに操られている時の演技も大好きで、力が入っていないのに動いている感?がすごい。

2つホメロスさまとアイレスのシーンで気になっているところがあって、1つ目はホメロスさまがアイレスをハグしたまま別シーンに切り替わったところ。何してるん…?ずっとあれ気まずくないの?と変な心配をしてしまった(要らん心配)。実際は操るために魔力を流し込んでいるとかそんな感じなのかな。あとメタ的にはマントの中でアイレスがコートを脱いでいるんだろうと思う。2つ目は、アイレスと恋人とホメロスさまのところ。「愛してるよ、キミを救うためなら〜〜〜」って恋人に語りかけているところでホメロスさま何か後ろで面白い顔してたような気がするんですよね。最初はアイレスばっかり見ていて気づかずだったのであれ一体どんな感情なのかまだわかってなくて、ちょっと配信きたらよく見てみたいと思います。多分、愚かな人間をみて面白がっているようなそんな感じかなとは思うんですけど。だとしたらめちゃ悪いやつだ〜!

 

ジョナサン

今回の登場人物で一番ふつうの人。いい人すぎるよお兄ちゃん…。マサフェリーを助けにきたときの、「仕方ねぇだろ、弟に言っちまったんだからよ、友達だって」この台詞がかっこよかった。優しいお兄ちゃんだったんだろうな。幸せな家庭だった頃からきっと弟のわがまま聞いてあげてたんだろうな、3人でって言ってたのでお母さんは多分もともといなくて、弟の面倒はお兄ちゃんがみてあげていたんだろうな…。と思うと彼の周りで起こったことが悲しすぎて仕方ない。物語が進むうちに、少しずつ心を開いてくれているのがわかってとても素敵でした。幸せになってほしかった。(彼にとってもあの地獄のような日々から解放されるのはある意味で救いなんだけどね)

マジで急に話変わるけどわたしウォー*ング・*ッドが大好きなんですよ。あれはゾンビドラマではなくてヒューマンドラマなので…。身近な人が人ではなくなってしまうとか、その人に襲われそうになってしまうとか、殺すしかないとか、めっちゃ重なるとこある。つまり、わたしはあの一家がとても悲しいけどお話としては大好き。ゾンビ大丈夫ならウ*ーキング・デッ*もおすすめです。(何の話?)

 

ラインハルトくん
観れば観るほどラインハルトとても良かった。一番自然に演じてるというか、す〜ごい役者さんだなぁと思った。そりゃあメインキャラとオリキャラでは役作りの仕方からきっと全然違うんだろうけど、本当すごいよね。語彙力がなくて申し訳ない。純粋で健気な弟なのに狂った感じ出してくるの素晴らしくて。大きい声出さないで、っていう台詞と言い方、非常にいい具合に病んでる感を見せてくれたな〜と思った。たったあれだけで過去に何度も繰り返し行われたであろう兄弟のやりとりを想像させるのすごい。最後のごめんね、のところはまじで泣いた。ブラシャで一番泣いたシーン。咳き込み方が回を増すごとにリアルになっていって、ちょちょちょ大丈夫…?!となった。廣野くん推しの方も結構いた印象だったけど、うたぷり知らんし別にいいや〜ってパスした人も是非いつかどこかで観て欲しいなと思いました。

 

わるいひと

狂ってるといえばテオドール。あれはあれで良い、超狂ってるひと。やっぱり高笑いしてこそ悪役なので(?)高笑いが上手な役者さんは好きだ。ホメロスさまもそうなんだけどすごく悪い人なはずなんだけどそうなってしまった経緯を考えると仕方ないのかなぁと思うところもあって、憎みきれない悪役とても良いです。劇シャイの悪役は愛せることが多い。

テオドールの髪が長い理由がアイレスの恋人と重ねるためだったのかと気付いたときはとてもすっきりしてよかったです。あの演出すき。

 

 

ブラシャ(レビュー)

振り付けで好きだったのは、血のワインより〜の右手をくるっくるってしてるやつ。全てを闇に〜で手を前に出してくるってするのも好き(くるくるじゃ伝わらないね…)あとは最後の3人揃ったダンス。やっぱりかわいい動きをしていた!

どこかでマサフェリーのカマーベストの下にサスペンダーのようなものがチラ見えしたんですが、これって通常の衣装のときからつけてるんだろうか…。え、マサフェリーってサスペンダーしていたの…?!それともレビューだけ…?レビューだけだとすれば他の子もつけている?答えがわかる日はこないんでしょうけれど、バクステ映像とかに写ってたりしないかなぁと少しだけ期待してる。

 

シャニラブ

吐息までもハートに変えるアイレスかわいい。ここのパートが一番好きなんですが、今回は絶対アイレスで来ると思ってた!みんなやり方が違っていい。バディは2人でだったけど、セシル、マルロー、アイレスみんなみんなそれぞれらしくて大好き〜!となる。手と手離さないキスも人それぞれ特徴が出て面白いから円盤は分割式でお願いしたい…!

そういえばエヴリィBuddy!見た方ならわかると思うんだけど、お兄さんたちのシャニラブものすごくハイテンションだったじゃないですか。パイフロまでは普通だったのに急に盛り上がった感じの振り付けになって、まさかブラシャもこのまま行くのか…?って心配していたんです。アンサンブルさんだけハイテンションシャニラブのまま、3人は普通に戻ってた!(拍手)ブラシャであれは流石に面白すぎると思ってたのでとても安心しました。バディのあれはいったい何だったんだ…?

 

 

※↓個人的に物足りなかったなぁ、とか、うーーんってわがままにも思ったところ

たぶん日替わりシーン、ウォーレンの口説きしかないんだよな〜。これもそこまでバリエーションない。これまで割と2シーンくらいはアドリブの笑いシーンがあったからちょっと寂しかった。公演時間の問題とか、稽古もギリギリだったりしたのかなとか、観客を笑わせるのは飛沫とか考えるとNGなのかなとか、いろいろ考えると仕方ないところだとは思うんだけど。円盤にいろんなパターン収録されるの結構楽しみだったから、それもないのかぁって。笑うような舞台じゃないし、やりすぎると締まりがなくなるから、なくて正解だった可能性もあるかもだけど。(劇シャイにはいないけど、たまにアドリブ酷すぎていい加減黙ってくれよって思う人いない…?それあると複数回見たくなくなる)


ウォーレン…顔、動きすぎ…
RENのときから思ってたけど、他の舞台でも思ってたけど、癖なんだろうなぁと納得させているけれども…。アイレスと別れるシーンで、「アイレス……(目見開く→しかめる→見開く→しかめる)…すまない……」てやられたときはさすがに笑うかと。そんなに、目の見開き?眉?額?で感情表現する必要ないのでは…?演技についてど素人のわたしが指摘することではないのはわかってるんだけどどうしても気になってしまって、、、。
初めの方は割と落ち着いてるんですよね。声のトーンと顔の動き(顔の動き?)。物語が進むうちに少しずつ感情が乗っていってる証拠、なんだろうけど…。ある程度力が入るのも当然だし、全くやるなと言っているわけでもなくて…う〜ん、そういうことです。


やっぱ戦闘シーンでアームズシンフォニーを彷彿させるのはやめてほしい。わかってんだよ、違うものだってわかってんだけど。キャパオーバーした魔力をみんなで吸収しあってる的な行為であって、ポラとは違うのわかってんだけど。
どうしても光景が一緒なんだよ。。。あっちは男の子の夢だから、あまりにもギャップがあるので、ちょっと嫌、かな。ブラシャに集中したかった。観たとき毎回ポラ思い出したので。せめて配置とかポーズとか違えば全然違和感なかったはずなのに…。見えない4人目が見えそうになったし自分も手を伸ばしたくなった(本当にごめんだけどわたしはポラリス大好きマンなので…ごめん…)


レビューの2曲目って割といつもリズムが取れない。リズム感ないだけなのかな。
今回で言うとッダ↑ラ↓ダァ↑ララァ〜↓↓てやつ。メドレーで曲調変わるのもあるんだけど、何言ってるかもわかりにくいんだよなぁ〜。台詞だけを心待ちにしている自分が居てしまう。あ、台詞はとてもよかったです!アイレスのしゃがんで側にいてはずるい。

 

あと誰ともなんの曲とも言いませんけれど微妙に振り覚え切れていない人いましたよね…。それは結構バレちゃうから、初日までに完成させて欲しかったなぁ。。。緊張して間違えちゃったパターンもあると思うし、いいんだけど…。

 

なんて思うところもあれど、楽しかったの気持ちが一番大きいです。楽しかったー!ブラシャ大好き!

 

長々と書いてしまったけど、劇団シャイニングのプロジェクトを楽しむことができてわたしは幸せです。同じ時代に出会えた奇跡。本当にこれ。時代というと大袈裟だけど、たとえば数年前だったらまだ舞台に興味を持たないまま終わってしまってたかもしれないし、通う余裕がなかったかもしれない。逆に数年後ならもうわたしはおたくじゃないかもしれないし。リアルタイムでこんなに楽しいものと出会えて嬉しいなぁという気持ちでいっぱい。

瞳閉じなくても会えるところで、またかならず。劇シャイ永遠LOVE。

まずは来週からの配信でもう一度楽しませて頂きます!